冬の薬膳

基礎講義3

冬は、寒さのためにカラダの機能が冬眠状態になり

エネルギー代謝が低下しがちです。

 

これに冷えが加わると

血流が悪くなり

熱を運ぶ血液がうまく循環せず

正常な体温調整ができにくくなります。

 

免疫力も下がります。

 

寒さの影響を受けやすく、

冬が苦手な「腎」が影響を受けやすいとされています。

 

東洋医学における「腎」

成長・生殖の働きも含んだ、

生命の素となるエネルギーの源と考えられています。

 

つまり、

臓器としての腎臓だけでなく、

泌尿器・生殖器・内分泌系の機能や、

生まれたときから人が大切にもっている

「気」を蓄えている性質なども含めて、「腎」として捉えます。

木で例えるならば、一番大事な根っこの部分です。

 

そして

腎にも陽と陰があり、腎陽腎陰と呼ばれます。

簡単にいえば、

腎陽体の熱源、

腎陰体の水分(潤す・冷ます働きをもつ)にあたります。

 

冬の邪気である寒邪が腎に及ぶと、

腎陽が侵され、体の熱源が弱まり、

 

冷えだけでなく、

腎陽によってコントロールされている腎陰の水分代謝も弱まり、

身体に水がたまり、

更に冷える原因になったり、

排尿異常や腰痛など様々な体の滞りや不調が起こります。

 

したがって、

腎陽を整えておくことが

寒邪に負けず冬を乗り切るポイントの一つといえます。

 

また、

冬の乾燥や厳しい気候は、腎陰にも影響します。

腎陰が弱ると

カラダの潤いがなくなり、

乾燥やほてり、老化現象が進むことになります。

 

冬に弱りがちな「腎」を養生させるには、

身体を冷やさないように心がけて、

温かい食事をとるとともに、

「腎」を補う黒い食べ物を積極的に食べるのがおすすめです。

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